【終活コラム/第2回】 お寺とのトラブル回避

2016.10.06 お墓(墓石)
全国各地で勉強会の講師をしていると、勉強会が終わった後に個人的な相談を受けることが少なくありません。みなさん事情は様々ですが、ほぼ毎回、何かしら「お寺とのトラブル」についてのご相談をいただくことがあります。

近年ではお墓の改葬、離壇などを検討される方も多く、それらはお寺へ相談や、時に交渉する必要があります。中には住職と揉めてしまったために、10年もお墓参りに行けていないという方もいらっしゃいました。

お寺や住職の考えはそれぞれなので一概には言えませんが、多くの宗教者やご相談者のお話を伺い、トラブルを回避するために気を付けることが分かってきました。    一つ目は、すべて決めてから(結論を出してから)お寺や住職へ報告するのは避けたほうがよいということ。特に改葬などは、お寺の方針に従いながらお墓の撤去、お骨の移動などする必要があるため、こちらの希望は伝えますが、具体的にどのように進めればよいのかについては、住職にお伺いを立てる必要があります。二つ目は、こちらの事情は説明しますが、「お寺に迷惑をかけないようにしたい」、「供養の気持ちを大事にしている」ということを、きちんと住職に伝えるということです。それまで何代にも渡って供養してきた方と離れるのは、住職にとっても心配があるようなので、今後の供養の仕方についてもお話ししておくと安心です。

お寺との関係は、一度こじれてしまうとなかなか解決が難しいので、ぜひ日ごろのお付き合いからお寺との関係を見直ししてみてください。

一般社団法人日本エンディングサポート協会 直江花子