墓石の選び方
人生で墓石を選ぶ機会はそんなにないはずです。いざというときにどうすればいいのか、墓石に関する情報も頭に入れておきたいものです。
墓石を選ぶ際のポイントは大きく分けて以下の3つです。
ポイント1 信頼できる石材店を探す
信頼できる石材店選びが、いい墓石選びの近道といっても過言ではありません。そのため、何社かの石材店さんを回って比較するのが一番良い方法です。相見積もりを取るだけでなく、必ず実物をじっくり見て、石材店の技術力をしっかりチェックしましょう。カタログやパンフレットだけで墓石を決めてしまった場合、墓石の色合いや大きさが自分のイメージと全然違ったというトラブルが起きる可能性もあります。石材店さんに実物の見本が置いてない場合は、同じ石を使った実際のお墓を見せてもらうか、逆に気に入ったお墓を見せて、同じ種類の石材を取り寄せてもらうのも良いでしょう。
また、店員さんの接客態度ばかりでなく、インターネットの口コミや評判などの情報収集や、石材店さんがFacebookやブログで発信する情報も大切です。
さらに、墓石の保証内容がどのようなものか事前に確認するようにしましょう。良心的な石材店さんであれば最低10年の保証書は発行してくれると思います。
ポイント2 好みの種類と好みのデザインを選択
次に、自分や家族がどんなお墓がいいのかイメージすることが大切です。そこで、お墓の種類とデザインについてご説明します。
お墓の種類
一般的なお墓は「家墓」と「個人墓」
お墓はその埋葬の仕方によりいくつかの種類がありますが、一般的なお墓としては「家墓」と「個人墓」があります。
○家墓
家墓は、家単位で代々の遺骨を納骨するお墓で、代々墓とも言われています。
墓石には、「○○家之墓」「○○家先祖代々」など家名の文字が刻まれます。また、遺骨を納骨する度に、墓石に個人の戒名や名前、没年月日を刻みます。
○個人墓
一人の遺骨だけを埋葬する一代限りのお墓です。墓石にも一人分の戒名、名前などしか刻みません。また、夫婦二人を埋葬する夫婦墓もあります。
お墓のデザイン
墓石の形やデザインはさまざまありますが、基本的な形として和型と洋型の2つがあります。和型は、2つの台石の上に長方形の棹石を重ねたもので、角型石塔とも呼ばれます。お墓というとこの和型のイメージが一般的です。
洋型のお墓は、1つの台石の上に横長の墓石を重ねたもので、和型に比べて横が広く、高さが低いのが特徴です。和型に比べ安定性があるということから、墓石を洋形に限定する墓地もあります。
ポイント3 予算を決める
墓石の購入費用には、墓石自体の価格と加工料、施工費が含まれます。
墓石の価格は、大きさや国産か外国産か、ブランド石かそうでないかなどによってピンからキリまであります。
主流は御影石と呼ばれる花崗岩です。このうち最高級とされる香川県で取れる庵治石は、九寸角で1,000万円と国産の5~6倍はします。
加工料については中国産の場合、既成品として石鯛に含まれているケースが多いですが、国産や凝ったデザインであれば価格が跳ね上がります。石工の人件費の差がその価格差となっています。
外柵も値段を決める大きな要素です。石の使用量が本体より多くなることもあるため、石の質を落としても値段が同じくらいの場合もあります。ただし、外柵については、つけない地方や地域の多いため、事前の情報収集が大切です。
お墓購入価格(全国)
お墓の全国平均価格、昨年の167.8万円よりも4.1万円安い163.7万円
九州は全国平均を大きく上回り223.6万円と突出、最も安いのは中部の148.5万円
(出典:全優石の「2014年版 お墓購入者アンケート調査」結果発表より)
家族ともよく話し合って
最後に、お墓を決める際に最も重要なことは、配偶者や子供ともよく話し合うことです。継承がいらないお墓を選ぶとしても、お墓参りなど供養するのは配偶者や子供です。
配偶者や子供の意向を無視して何でも自分で決めてしまうのは危険です。もしかしたら配偶者や子供は代々お墓を守っていきたいと考えているかもしれません。
お墓の問題は長年続くものなので、くれぐれも配偶者や子供の意見も大切にし、事前に考えを聞くようにしてください。